今回のアレンジは、ゴム数本、好みの色のリボン2本で作るハーフアップ!編み込みに絡まっているリボンが、編み込みの存在感をさらに際立たせてくれますよ。ふわふわに巻かれたハーフアップにリボンが加わって、ガーリーな魅力がいっぱいのアレンジです!
女性だけがもつやわらかなラインをヘアデザインに
特別なカット技術と鋭い観察眼で 髪もお客様の心もツヤツヤに
「似合うスタイルを実現するには、お客様が何でも言いやすい空気をつくり、その本心に気付くことが大事」とオーナーの前田さん。その人らしさを引き出すため、髪だけでなく全身のラインを意識しているという。得意とするのは、特殊なハサミを使ったカットやメレンゲカラー。髪に負担をかけず、美を導き出すためのテクニックだ。

「似合わせもかわいいスタイルも当たり前になってきた」と前田さん。いつも考えているのは、プラスアルファのスタイルをつくることだ
女性の柔らかなボディラインを髪でも表現したい
「女性って、男性にはない柔らかいボディラインを持っています。これをヘアスタイルに生かすことで、女性の美しさが際立ちます」と前田さん。そのためには、お客樣の姿をよく観察することが大事だと話す。首から上だけを見ていては、その人に合ったスタイルは探し出せない。首から胴にかけてのラインまでトータルに見て、しっくりくるデザインを考える。「旬のヘアスタイルを取り入れるだけでなく、この人ならこうカットした方がキレイだという考え方、スタイリストの色を出していかなければと思っています」。
イメージしたデザインをどう形にするかは「経験しかない」と前田さん。マンネリを感じたときは、初心に返ってレッスンし直すという。「お客様を見た瞬間、頭で考えなくてもデザインが浮かび、体が勝手に動いてカットする。そんな『無』の状態が、スタイリストの究極の姿ですね」。

「こんな形、見たことがない」と同業者にいわれるほど特殊なはさみ。髪の毛1本1本をとかしていくように、ほぐしカットしていく
根元の絡みを取り除き、美髪のベースを作る
前田さんの最も特徴的な技術といえるのが、特殊なハサミを使って髪の絡みを取るカット技術。「カットというより、デザインを作るためのベース作りです」と話す。具体的には、地肌から髪をとかすように特注のハサミを入れ、根元の絡みを取りながらカットしていく。「髪の毛は1つの毛穴から2〜3本生えています。それぞれの毛穴からバラバラの方向に髪が生えていると、絡み合って雑木林のようになるんです。これをほぐして方向を整え、竹林のようにすっきりさせてあげるんです」。
髪の方向が整うと、艶が格段にアップする。方向がそろっていないと、光が乱反射して輝きが出ないが、同じ方向だと、光がストレートに跳ね返ってツヤツヤの光沢が出るのだ。
この艶を保ちながら、髪のボリュームをカットでコントロール。その結果、まとまりが良くなったという声が続出している。

ローションをメレンゲにするアイデアは、前田さんが思いついた。成分を髪全体に浸透させるには…と考えていたとき、ふと浮かんだという
ローションを泡立ててメレンゲにし、低刺激のカラーをムラなく
刺激が少ないカラー剤を使うのはもちろん、さらに髪や皮膚への優しさを追求するため、前田さんはもう一手間掛けている。それがメレンゲカラー。カラー剤の刺激を和らげるローションを特殊な器具でメレンゲ状にし、カラー剤に配合することで、ローションの成分がカラーと均一に混ざり合い、塗ったときに髪にまんべんなく行き渡る。「ローションの中には、4種類の天然アミノ酸やCMC(細胞膜複合体)などが入っています。これをカラーとともに髪の毛に与えてあげることで、ハリや手触りが変わってきます」。
髪や肌への優しさはメレンゲカラーが叶えるが、お客様への優しさは、前田さんの細やかな気遣いが叶えている。「初めてサロンに来られたお客様は、自分の正直な気持ちを言えないですよね。そこを和らげながら、どうなりたいのかを少しずつ引き出してあげたいんです」。
「雑木林」の髪の毛を「竹林」に。カットだけでツヤ髪が完成!
人生で輝ける場所。それがオーナーの前田さんが目指すサロンだ。特注のはさみを使い、髪を根元からほぐしていく手法は、カットするだけで髪がツヤツヤになる不思議なテクニック。こうした独自技術をもちながらも、「ひとりでできることは限られる。だからスタッフが大切」と力を込める。
このサロンのヘアアレンジ
このサロンのヘアアレンジ
-
ギブソンタックとは、低めの位置で髪をまとめるアップヘアのアレンジのこと。セミロングの髪の毛をゆるふわなアップにできる。サイドの髪の毛をねじって後ろで結…